(※この記事は、2023年6月30日に更新されました。)
ビジネスの世界で、持続可能な開発目標(SDGs)はますます重要性を増しています。
企業の活動は利益を追い求めるだけでなく、地球と社会に対してポジティブな影響を与えることが求められています。
その一環として、SDGsに配慮されたイベントの企画と運営は、企業にとって非常に重要な戦略です。
本記事では、SDGsに配慮したイベントを企画、開催するメリットとポイントをご紹介いたします。
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目次
SDGs(持続可能な開発目標)とは?
本題に入る前に、SDGsとは何かもう一度おさらいをしましょう。
SDGsとは、日本語で「持続可能な開発目標」と言います。
2015年9月の国連サミットで採択されたこの目標は、2030年までに人と地球にとってより良い世界を構築するために作られた17の目標と169のターゲットで構成されています。
「誰一人取り残されない」というミッションのもと、SDGsが目指すのは、サステナブルな未来です。
SDGsは、国連加盟国のうち193か国により支持されています。
そしてSDGsに取り組むことは、国の政府だけでなくビジネスや組織にとっても価値があるものです。
国連は、企業のSDGsの取り組みを促進するために、SDGsをビジネスモデルに組み込んだり、企業の貢献度を示すための枠組みを提供しています。
17のSDGs:
貧困を終わらせる
飢餓をゼロにする
すべての人に健康と福祉を
質の高い教育をみんなに
ジェンダー平等を実現する
安全な水とトイレを世界中に
エネルギーをみんなに、クリーンに
働きがいも経済成長も
産業と技術革新の基盤をつくる
不平等をなくす
住み続けられる都市を
持続可能な消費と生産を
気候変動に具体的な対策を
海の豊かさを守る
陸の豊かさも守る
平和と公正をすべてに
パートナーシップで目標を達成する
なぜSDGsへの取り組みが必要なのか?
現在の世界はさまざまな社会問題を抱えています。
人口増加、気候変動、貧困、格差など、これらの問題に対処し将来の世代にも十分な環境と資源を残す必要があります。
そのために、持続可能な開発への取り組みが必要なのです。
SDGsの意義とメリットとは?
SDGsは、世界的な課題の取り組みを行う上での枠組みとして国連サミットで採択されました。
SDGsの意義とメリットは以下の通りです。
1. 社会的意義:
SDGsは、貧困や格差の削減を目指しています。経済成長は企業のみに利益があるものではなく、社会的弱者などの人々も恩恵を受けるような仕組みが理想です。
また、SDGsは、基本的な人権の確保を目指しています。
どんな人でも安心して安全に暮らせるような社会を実現することが理想です。
2. 環境的な意義
SDGsは、気候変動への対策や持続可能なエネルギーの利用、生物多様性の保護など環境問題への取り組みも支持しています。
地球環境の保全や持続可能な資源利用を通じて、将来の世代に美しい社会を残すことが重要です。
加えて、企業は経済成長と環境のバランスが求められています。
持続可能なビジネスモデルやクリーンな技術などを導入することで経済活動をより持続可能なものにする必要があります。
SDGs関連イベントの種類
企業がSDGsへの取り組みを示すイベントを開催する際には、以下のような種類のイベントの開催が考えられます。
1. ワークショップイベント
イベント参加者が実践的なアクションを行いスキルや知識を学ぶことができるのがワークショップです。
体験型イベントであるワークショップイベントでは、実際に参加者がSDGsに関連することを体験することでアクティブな学びが提供されます。
2. カンファレンス
カンファレンスでは、研究者が集まりSDGs関連の専門的な知識や意見を交換したり、研究成果の発表が行われます。
参加者は、最先端のSDGsに関する研究を聞くことができ、登壇者は意見交換をすることでインスピレーションを受け、研究に関するアイデアを得る機会になります。
3. 展示会
SDGs関連の取り組みを行っている企業が自社の製品やサービスを展示、発信、販売することができます。
参加者にとっては、SDGsに配慮された製品やブランドを知ることのできる絶好の機会です。
また、企業はSDGsを意識した参加者と直接コミュニケーションをとることができる貴重な機会になるでしょう。
日本の中小企業のSDGsへの取り組み
SDGsやCSRに取り組むとなると現在のビジネスモデルや計画に何らかの変更加える必要があるため、資金と労力が必要になりそうですよね。
そのため、大企業のように余裕のある企業でないとSDGsに取り組むことは難しいと考えがちです。
2020年に経済産業省が中小企業を対象に行った調査によると、「SDGsに取り組んでない」と回答した企業は91.8%でした。
取り組んでいない理由としては、「何から取り組めばいいかわからない」、「国連が採択したもので自社には関係がない」、「大企業が取り組むべきもので自社には関係がない」という答えが多く挙げられました。
では、取り組んでいる企業はどのような意義のもとSDGsに取り組んでいるのでしょうか?理由として多く挙げられたのは、「社会的責任において重要である」や「取引先の新規獲得などビジネスチャンスの拡大に資する」などでした。
企業がSDGsに取り組むことのメリットは?
BCTA(ビジネス行動要請)によると、SDGsは「ビジネスチャンスへの道しるべ」になると考えています。
では、なぜSDGsは、企業にとって重要なのでしょうか。ここでは、2030 Buildersの提唱する5つの理由を紹介します。
1. 新しい市場開拓のチャンスになる
デンマーク外務省の調査によると、持続可能な開発目標は、2030年までに世界で12兆ドル相当の新しい市場の機会を創り、3億8千万の新しい雇用を創出すると予想されています。
2. 従業員のエンゲージメントが向上する
Cone Communicationsの研究によると、ミレニアル世代(1981年~1996年生まれ)の4分の3がCSRに取り組んでいる企業で働くためならお給料が減っても構わないと回答しました。
全ての世代においても、SDGsがビジネスモデルに組み込まれている企業で働きたい従業員は増加しています。
そのため、SDGsに取り組むことで従業員の満足度を高めることもできるのです。
3. リスクを管理できる
日本を含めたSDGsを支持している国々は、2015年のSDGs採択後に国内の基盤整備に取り組み始めました。
その結果、ビジネスの透明性や説明責任、環境責任に対するルールが厳しくなりました。
そのため企業は、自らSDGsに取り組むことで常にルールを守り、ビジネスパフォーマンスを安定させることができるのです。
4. 原材料や経営資源の節約や最適化につながる
SDGsのもう一つのメリットは、コストを削減できるということです。
水やエネルギーの使用量を減らすことで環境へ配慮できるだけでなく、コストまで削減できます。また、サステナビリティに敏感な消費者は、より高いお金を払ってでも環境に優しい商品を買うため、経営資源の最適化にもつながります。
5. 競合相手より一歩先を行くことができる
SDGsは、企業にとって実に多くのメリットがあることに気づいて取り組みを始めている企業は増えています。
北欧の企業の約80%はSDGsに既に取り組んでおり、今後もさらに増加すると見込まれています。なぜなら、サステナビリティを気にする消費者が今後さらに増えていくと予想されているためです。
そのため、そんな消費者のニーズにいち早く答えることで、競合相手の一歩先をいくことができます。
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SDGsイベントを企業が開催する際のポイント3つ
企業がSDGsに配慮したイベントを開催する際に押さえるべきポイントを3つご紹介いたします。
1. 達成したい具体的なSDGsを決める
イベントの目的やテーマを決める際に、具体的にこのイベントは17のSDGsの中のどれに関連するのかを決めます。
何となくイベントにエコ要素を組み込むだけではSDGsが配慮されたイベントとは言えません。
参加した人にどのような価値を提供するのか、イベントの全体像を決めるためにもSDGsをしっかりと理解して達成したい具体的な目標設定を行いましょう。
目標設定をしっかりすることで、効果測定の方法も決めることができます。
2. パートナーシップの構築
SDGsを達成するために協力すべき団体やNPO法人などがいる場合はパートナーシップを依頼しましょう。
SDGsへの取り組みで有名な団体とパートナーシップを組むことができれば、イベントを企画する際のコツやポイントなどを共有してもらえるでしょう。
さらに、参加者もSDGs関連トピックに興味のある人が多いはずなので、イベントの信頼性向上にもつながります。
共同でイベントを企画できれば、異なるステークホルダーの意見を取り入れてより多角的で専門的なイベントを企画することができます。
3. イベントの開催に必要な備品に気を遣う
イベントを開催する上で、環境への負担を最小限に抑える持続可能な運営を心がけましょう。
会場や使用するエネルギー、廃棄物の管理など小さなことでもSDGs関連のできるところは気を使ってみましょう。
SDGs まずはできるところから!
デジタル化でゴミの削減
有料・予約イベントの場合、チケットが紙であるとイベント参加者の数だけ大量の紙が使われることになります。
想像しただけでも、とんでもない資源を無駄にしている気がしますね。
入場が終わってしまえば、お役御免でゴミ箱行き。思い出としてチケットを保管する人もいるとは思いますが、かなり少数派でしょう。
そんな資源を無駄にして勿体ないことをしているようでは、SDGsに賛同していると胸を張って言えません。
では、どうすれば良いのでしょうか。答えはもちろん、紙を使わずデジタル化です。
「でも、チケットのデジタル化ってどうしたらいいの?」
そんな方には、イベント管理システム「Doorkeeper」をオススメします。オンラインでチケットを購入した後は、スマートフォンを利用したQRコードによる受付が可能です。導入すれば、その日からイベントのチケットを紙にする必要はありません。
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事前のニーズ調査で過剰在庫を無くす!
Doorkeeperには「アンケート機能」があり、イベントの申込み段階でイベント参加者のニーズを知ることが出来ます。
もし、展示会で試食を準備したり、来場者へ数種類のグッズを用意する場合、味やデザインで需要が偏ることもありますよね。
どれだけ数を準備すればいいかわからない場合、「アンケート機能」を自由にデザインして、参加者が食べたい試食の味や、欲しいグッズをあらかじめ把握することができるのです。
これでもう不安から過剰在庫を抱えて、無駄な廃棄を出すこともありません。ここまですれば、胸を張ってSDGsに則ってイベントを運営していると言えますね。
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まとめ
企業がSDGsに取り組むメリットには、ブランドイメージや企業価値の向上、新たなビジネスチャンスの開拓、優れた人材の獲得、事業の継続性の向上、そして地域社会との関係性の強化など様々なものがあります。
企業がイベントの開催を通してSDGsへ取り組む際は、まずしっかりとSDGsについて調べて理解し、企業やイベントにとって適切な目標を17つの中から選びましょう!
さらに、イベントの目的や効果測定の指標などを具体的に決めておくことで参加者へ伝えるメッセージとイベントの内容に一貫性を持たせることができるでしょう。