(※本記事は、2023年10月18日に更新されました。)
「ブランドコミュニティとは?」
「コミュニティマーケティングとは何?」
「ブランドコミュニティの成功事例が知りたい」
この記事は、上のようにお考えの方に向けて書かれています。
本記事では、企業の行うマーケティング活動の一つ、コミュニティマーケティング(ブランドマーケティング)とは何か、そして既存顧客が商品やサービスを自ら発信するようになるブランドコミュニティの成功事例をご紹介いたします。
顧客の声や既存の顧客との関係構築について検討している企業の方はぜひ参考にしてください。
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Table of Contents
ブランドコミュニティとは?
ブランドコミュニティとは、特定のブランドを好む顧客が集まるコミュニティ、または共同実験や価値共創を重視する集団のことを指します。
企業やブランドにとって今日、顧客のコミュニティは価値提供の方法やブランディングの中心となっています。
マーケティングでの活用シーンとしては、ブランド運営会社が「ファンの集まる場所」として作る公式のプラットフォーム等がわかりやすいといえるでしょう。
ブランドと顧客・顧客同士のコミュニケーションを通して強固な関係構築が行われるブランドコミュニティでは、顧客ロイヤルティ向上などのポジティブな効果を狙うことができます。
参考:【セミナーレポート】コミュニティによるブランド変革ー研究と実践から読み解くブランドコミュニティのこれから
ブランドコミュニティの事例6つ
こちらの項目では、ブランドコミュニティを活用したマーケティングの事例を紹介します。
今回紹介するのは以下の6つの事例です。
BRUNO
Apple
アテニア
無印良品
mineo
コメダ珈琲店
1. BRUNO
出典:BRUNOがある暮らし
ホットプレートなどのキッチン家電やインテリアで有名なBRUNOは、「BRUNOがある暮らし」というコミュニティサイトを運営しています。
「BRUNOがある暮らし」では、インテリアやキッチンに関するコラム、持っている製品で絞り込めるレシピ検索機能などが利用可能です。
ユーザーが楽しめる機能としては、作ったレシピの写真を投稿したり投稿された写真に「いいね」したりできるものや、プレゼントキャンペーンへの応募などがあります。
写真投稿機能があることによって、BRUNO製品を長く使ったり、新たな商品に興味を持ったりするきっかけにもなっているのではないでしょうか。
2. Apple
iPhoneやMacなどの機器を世界中に展開するAppleのサポートコミュニティでは、製品の利用者が質問をしたり専門知識などを共有しあったりすることができます。
コミュニティサイトでは製品の利用方法やトラブルに対してユーザー自ら回答を探すことができるため、必ずしもサポートを利用する必要がなくなるのが利点のひとつです。
その他にも、コミュニティに参加することでポイントを得られるシステムでは、多くのポイントを得た上位のユーザーだけが利用できるラウンジなどの特典もあります。
このようなポイントシステムは、コミュニティを利用する動機づけにもなっているといえるでしょう。
ポイントを動機としてコミュニティに参加することで製品にも詳しくなっていくという、よい循環にもなっているのではないでしょうか。
3. アテニア
出典:アテニア ファンコミュニティ |Beach - ビーチ
化粧品会社のアテニアは、ファンコミュニティを通じて得た発見を商品開発に活かしています。
実際に、同社の「ドレススノー」という製品は、「どの肌悩みを優先して製品を選ぶか考えることにストレスを感じる」という気持ちを抱いているコミュニティのユーザーに気づいたことで開発されたものです。
ファンコミュニティで利用できる「おしゃべりサロン」では、企業と顧客の間のコミュニケーションだけではなく、ユーザー同士で自由な投稿をすることが可能になっています。
また、「おためしサロン」では商品についてのレビューを投稿可能です。
ユーザーの本音を受け止める「コミュニティ」という場を提供することで、世の中に知られていなかったニーズを発見することができるのですね。
4. 無印良品
出典:IDEA PARK
衣類や日用品、食品まで展開する無印良品は、「IDEA PARK」というコミュニティサイトを運営しています。
「IDEA PARK」内では、ユーザーからの「あったらいいな」というリクエストや商品の改良要望などが投稿されています。
「プロジェクト」のカテゴリでは、アンケートや要望から商品について考えるというコラムが発信されており、靴下ひとつ取っても細かなこだわりが伝わる内容です。
コミュニティ内に一貫して表れている「ユーザーの意見を反映して一緒に作り上げていく」という雰囲気が、ファンの増加・育成につながっているのではないでしょうか。
5. mineo
出典:マイネ王
格安スマホサービスのmineoは、コミュニティサイト「マイネ王」を運営しています。
「マイネ王」はコミュニティサイトの中でも豊富な機能を持ち、ユーザー同士のコミュニケーション方法もQ&A・掲示板・アイデアファームなど大変充実しています。
その他にも、余ったパケットを分け合える「フリータンク」や、昼間の通信を譲り合う「ゆずるね。」など、コミュニケーション以外でもユーザー同士のつながりを強くするシステムが見受けられるのが特徴です。
他のサービスにはないコミュニティの強さが、ファンの定着に影響しているのではないでしょうか。
6. コメダ珈琲店
出典:さんかく屋根の下
「さんかく屋根の下」は、コメダ珈琲店が運営するコメダファンのコミュニティサイトです。
さんかく屋根の下ではコメダファンを「コメ友」と名付け、親しみやすいデザインのページでユーザーの交流を促しています。
コメ友同士の写真投稿やおしゃべりなどの交流だけではなく、スタッフの作成した「どっちのメニューが好き?」といったアンケートに投票できるのも特徴です。
アンケートでメニューを知って食べその感想を投稿する、という流れも作れるシステムになっていますね。
コミュニティに参加するだけでも他のコメ友の投稿が気になり、思わずお店に行きたくなるようなサイトになっているのではないでしょうか。
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ブランドコミュニティ形成の手順とは?
企業がブランドコミュニティを構築する際には、コミュニティの目的、参加者、つながりの視点の設定が重要です。基本的な手順は以下の通りです:
目的の明確化
ターゲットにする顧客層の設定
コミュニティのプラットフォーム設定
コンテンツの計画、作成
コミュニティのガイドライン策定
コミュニティの宣伝
フィードバックをもとに改善、運営
ブランドコミュニティを活用したマーケティングのメリット4つ
ブランドコミュニティ、ファンコミュニティは、製品やサービス、ブランドの設計などにおいて重要な役割を果たしています。コミュニティを中心とするブランドは、自社製品のユーザと直接対話をすることが可能で、顧客獲得、ファンの組織化、アンバサダー活動、顧客同士の交流、ブランドの価値の向上などのようなメリットがあります。
ここでは、主に4つのメリットをご紹介いたします:
ユーザーを育成し熱狂的な顧客に
ユーザーのリアルな意見を得られる
新規リード獲得につなげられる
ユーザー同士のつながりを強めて離脱を減らせる
それぞれのメリットについては、以下の項目で具体的に解説しています。
1. 既存のユーザのLTV改善
ブランドコミュニティは、顧客の育成目的としても利用可能です。
現代ではブランドの価値を向上させるために、新規顧客を増やすだけではなく、既存顧客に自社商品やサービスをできるだけ長く利用してもらうことに焦点が置かれています。
とくに近年では、少子化やサブスクリプションモデル増加などの影響から、LTV(顧客生涯価値:Life Time Value)を重視する傾向もあります。
それぞれの顧客から得られる利益を最大化するためには、熱心なファンになってもらう必要がありますよね。
コミュニティマーケティングのメリットの一つとして、コミュニティ内で行われるファン同士そして企業と顧客のコミュニケーションを通して、ブランドのファンを育てることもできるのです。
2. ユーザーのリアルな意見を得られる
ブランドコミュニティを形成することで、ユーザーのリアルな意見を得やすくなります。
たとえば、コミュニティに参加するそのブランドの熱狂的なファンは、なぜそのブランドが好きなのかを発信してくれます。
逆に、どういった部分があまり好まれていないのかなどを知ることも可能です。
こういったファンの意見から、ブランドのどんな部分が顧客を魅了しているのか、そうでないのかなどをより近い位置で確認することができるのです。
このように、ブランドコミュニティを形成すれば、既存顧客との接点を持つことができ、ユーザーのリアルな意見を把握しさまざまな気づきを得ることができます。
3. 新規リード獲得につなげられる
ブランドコミュニティを活用してファンを育成できれば、結果として新規リードの獲得につながることもあります。
なぜなら、熱心なファンはブランドのよさを周りに広めてくれる可能性があるからです。
たとえば、友達・家族や知り合いに口コミで広めたり、SNSでブランドの好きなところを発信したりといったケースも考えられます。
SNSを眺めていて、広告よりも誰かの発信したおすすめ商品が気になってしまったことがある人も多いのではないでしょうか。
そのため、自ら魅力を広めてくれるファンを育成することは大変重要なのです。
ブランドコミュニティをうまく活用できれば、新規リード獲得につながるようなファンを育成することもできます。
4. ユーザー同士のつながりを強めて離脱を減らせる
ブランドコミュニティを活用できれば、ユーザー同士のつながりを強めて離脱を減らすこともできます。
コミュニティがない場合、ユーザーはそのブランドとのみ接点があることになりますが、関係構築がうまくできなければすぐに離脱してしまう可能性があります。
一方で、コミュニティがあれば、ユーザー同士のつながりができ、お互いにサービスのよりよい利用方法・問題解決方法などを共有しあえるため、離脱率を抑えることができるのです。
また、ブランド側も、ユーザー同士が自ら問題解決できる機会を増やすことで、サポートにかける労力を減らすことができます。
顧客を中心に行うマーケティング手法
以上、本記事ではファン同士や既存顧客と企業が繋がりを深め、顧客の声を元にサービスや商品を改善、そしてブランドの目標を共有することで既存顧客のLTV向上やブランディングを行うマーケティング手法のコミュニティマーケティング、ブランドコミュニティ事例についてご紹介いたしました。
また、コミュニティの開設をお考えの企業には、Doorkeeperがおすすめです。
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