(※この記事は、2023年6月30日に更新されました。)
「ハイブリッド型授業ってなに?」
「ハイフレックス型授業との違いは?」
こんな疑問を持っている方は多いかもしれません。
ハイブリッド型授業は、近年学校への導入が広がってきた授業スタイルです。
文部科学省もICTの活用とあわせてハイブリッド型授業の実現を推進していますが、具体的にどんなメリットがあるのでしょうか。
本記事では、ハイブリッド型授業の特徴やメリット、デメリット、ハイフレックスとの違い、ハイブリッド授業におすすめのツール、ハイブリッド授業を実施する際の流れをご紹介します。
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目次
ハイブリッド型授業は「対面+オンライン」の授業スタイル
ハイブリッド授業とは、従来型の対面授業とオンライン授業を組み合わせた授業スタイルのことです。
その組み合わせ方によって、2種類に分けられます。
ブレンド型授業は学習効果の高い授業スタイル
ブレンド型授業とは、学習内容に応じて対面授業とリモート授業を使い分ける授業スタイルです。たとえば以下のような使い分けができるでしょう。
対面授業:ディスカッション、グループワーク
オンライン授業:教師から生徒への説明
学習内容に合わせて授業の実施方法を変えるため、学習効果の高さが期待できます。
ただし学習内容ごとに、対面授業とオンライン授業のどちらが効果的なのか考える必要があります。
生徒が対面授業に参加できなかった際は、何らかのフォローも必要です。
ハイフレックス型授業生徒の事情に合わせやすい授業スタイル
ハイフレックス型授業とは、オンライン授業と対面授業を組み合わせた授業です。
同じ内容の授業を対面とオンラインどちらでも受講することができます。
ハイフレックス型授業のメリットとしては、
例えば同じ授業を2つの方法で受けられるため、
「今日はあまり調子がよくないからオンライン授業にしたい」
「友達に会いたいから対面授業にしよう」
というように、生徒の事情に合わせた受講ができます。
一方、ハイフレックス型授業のデメリットは、一つの授業に対面の生徒とオンラインの生徒がいるため、教師はその両方に注意を向けなければなりません。
そのため通常よりも大きな負荷がかかる可能性があります。
ハイブリッド授業のメリットは感染症対策だけではない
コロナ禍の間は、感染リスクの少ないオンライン授業の実施があちこちの学校でされました。
しかし、対面とオンライン授業を組み合わせたハイブリッド授業もまた、感染症対策として効果があります。
ですがハイブリッド授業のメリットは、それだけではありません。
メリット①事情があって授業が受けられない生徒を減らせる
たとえば以下の状況を考えてみましょう。
・大雨(大雪)で外を歩くのが困難だが、家が遠い
・家族に体調不良者がいるため登校できない
・長期入院になってしまった
こんな時、従来であれば出席をあきらめるしかありませんでした。
ところがハイブリッド授業の場合は
「登校できる生徒は登校、できない生徒はオンラインで授業を受ける」という選択肢があるのです。
何らかの事情で不登校になってしまった場合も、オンライン授業であれば参加できるかもしれません。
このように一人ひとりの事情に合わせて授業が受けられる点は、大きなメリットといえます。
メリット②学習効果の向上が期待できる
学習内容によって授業スタイルを変えることで、学習効果が高まります。
さらにオンライン授業のアーカイブを残しておけば、一度では理解できなかった生徒が繰り返し見て理解を深めることができるでしょう。
またオンラインを使えば、外部講師を呼ぶハードルも低くなります。
遠方に住んでいるなどの理由で学校に呼ぶのは難しい方でも、オンライン授業であれば問題ありません。
ハイブリッド授業は従来と違った手法が使えるため、学習効果の向上が期待できます。
ハイブリッド型授業のデメリット3つ
もちろんハイブリッド授業にもデメリットはあります。
1.オンライン越しでは生徒の様子がわかりにくい
教師にとっては生徒の様子がわかりにくいです。
学習者の理解度を読み取ることや生徒の生活の面の異変や悩みに気づくことが難しかもしれません。
2.オンラインではコミュニケーションがとりにくい
対面授業であれば、横に座っている生徒同士がディスカッションをしたりグループに別れたりとさまざまなコミュニケーションの形を授業に組み込むことが可能です。
一方で、オンライン越しあるいはオンラインの生徒と対面の生徒の間では、コミュニケーションがとりづらくなるでしょう。
3.家庭によっては通信料や電気代が負担になる
またインターネットを使うためには、通信量や電気代が必要です。
これは家庭が支払うことになるため、場合によっては負担を感じさせる可能性があります。
こうしたデメリットがあることも意識したうえで、対策が必要です。
統計結果から見るオンライン環境の整備状況
ハイブリッド授業を導入するには、オンライン環境の整備が必要です。
感染症の流行に伴ってオンライン授業の導入は進んだものの、オンライン環境の整備状況は学校ごとに差があります。
大学生のほとんどがオンライン授業を受講している
2020年の5月(第1回)12月(第2回)に内閣府が実施した調査によると、大学では大半の学生がオンライン授業を受講していました。
引用:総務省|令和3年版 情報通信白書|データで見る遠隔・オンライン教育の状況
第2回では数が減っているものの、必要に応じてオンライン授業を行う環境は整っているといえるでしょう。
一方、高校の場合はオンライン授業を受講していない生徒も多いです。
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小中学校のオンライン授業は導入率に地域差がある
同じ調査で小学校・中学校の全国平均を見ると、オンライン授業を受講している生徒としていない生徒は同数に近いです。
ところが地域によって、この割合は大きく変わります。
引用:総務省|令和3年版 情報通信白書|データで見る遠隔・オンライン教育の状況
東京都23区の第1回調査では、オンライン授業を受講している生徒のほうが多くなっています。
ところが地方圏では割合が逆転しており、その地域差は歴然です。
小中学校の端末普及率は高い
オンライン授業の実施状況はそこまで高くないものの、タブレット等の端末普及率はかなり高くなっています。
生徒一人ひとりが端末を持っていれば、オンライン授業を実施する際のツールとして使うこともできるでしょう。
今後オンライン環境がどのように整備されるのか注目です。
ハイブリッド授業に必要な機材・ツール
ハイブリッド授業を行うには、オンライン授業を実施するための準備が必要です。
Webカメラ
カメラスタンド
マイク
パソコンやiPad
インターネット環境
これらの機材はすぐに準備しておきましょう。
ほかにも必要なものや便利なツールがあるので、順にご紹介していきます。
Web会議ツール【Zoom・Microsoft Teams】
現在Web会議ツールにはさまざまな種類があり、無料で利用できるものも多いです。
実際にZoomやMicrosoft Teamsなどを使って、ハイブリッド授業を行っているところも少なくありません。
ZoomはWeb会議ツールとして人気があり、ウェビナーなどにも使われています。
画面共有やグループワークがしやすいという利点があるほか、デジタルホワイトボードを使った授業も可能です。
引用:ハイブリッド授業を円滑に進めるためのヒントと機能 - Zoom Blog
Microsoft Teamsにもファイル共有やホワイトボード機能があり、ハイブリッド授業に役立ちます。
教職員向けにオンライン授業の手引きが用意されているので、取り入れやすいのもポイントです。
LMS【Google Classroom】
LMSとは学習管理システム(Learning Management System)のことです。
eラーニングに使われているシステムで、学校だけでなく企業研修の場などでも活用されています。
そのなかの一つGoogle Classroomでは、オンラインで課題の管理ができます。
無料で使えるうえ、さまざまなアプリと連携できるのも特徴です。
Google Classroom - どうしたらハイブリッドの授業でより良いクラスの文化が作れるだろうか - YouTube
オンラインホワイトボード【Microsoft Whiteboard・Google Jamboard】
一般的な黒板をWebカメラで映す方法は、手軽にできる一方で映像が不鮮明になる、端が見切れるといった不具合が発生します。
そんなときにおすすめのツールが、オンラインホワイトボードです。
オンラインホワイトボードにはオンラインでも画面が見やすいほか、教師と生徒が一つのボードに書き込めるというメリットもあります。
Microsoft Whiteboardは無料で使えるアプリですが、機能が豊富なうえMicrosoftのクラウド上に自動保存されるため安心です。
それに対してGoogle Jamboardは、シンプルな機能と直感的な使いやすさが魅力といえます。
ハイブリッド型授業のやり方を説明
ここでは、ハイブリッド授業の実施を計画している方へ向けて、ハイブリッド授業を行うまでの流れについて説明しています。
1. 授業の目標と形式を計画
まず初めにハイブリッド型授業の目標と型式を計画します。
例えば、どのような割合でオンライン授業と対面授業を組み合わせて行うのかなどを計画する必要があります。
2. オンライン授業を行うプラットフォームを決める
対面授業をオンライン化したりオンデマンド配信する場合は、プラットフォームを決める必要があります。
例えば、ビデオ会議ツールやLMS(学習管理システム)を機能や価格、サポート体制などを考慮して選びましょう。
3. 教材や資料の作成
ここでは、授業の教材や資料、宿題の配布方法などを計画します。
対面授業を受ける場合は、通常の教材を使うことができるかもしれませんが、場合によってはオンライン授業参加者のために教材や資料をオンラインに対応させる必要があるかもしれません。
また、宿題の配布方法や回収方法についても準備しておく必要があります。
4. オンライン授業と対面授業の実施
オンライン授業を受けている生徒も話し合いに参加できるような仕組みを計画する必要があります。
5. 学習の進捗状況とアドバイス
オンライン参加者にも対面授業の参加者と同じように学習状況の確認とそれに従ってアドバイスをする必要があります。
オンラインで参加しているからといって対面授業の生徒が得られている学習効果が得られないということがないようにしましょう。
6. 授業の改善と改良
ハイブリッド授業の実施後に学習者や他の教員のフィードバックを得て、改善点を見つけましょう。
効果的なハイブリッド授業を実施するためには、常に改善改良を行う姿勢が大切です。
ハイブリッド授業をうまく活用して学習効果を高めよう
ここまでハイブリッド授業の特徴やメリット、おすすめツールについてご紹介しました。
コミュニケーション面を中心に課題はあるものの、うまく使えば学習効果を高めることができます。
またコミュニティ管理ツールのDoorKeeperも、ハイブリッド授業に使えるツールの一つです。
授業を行うだけでなく、コメントやフォトギャラリーなどを通じてコミュニケーションを取ることもできますよ。
イベントの開催方法についてはこちらの記事で紹介しています。
1回目のイベント作成とコミュニティの開設は無料で作成できるので、ぜひ試してみてください。