Doorkeeper

設立3年で大きく成長したUiPath Friendsが目指す、コミュニティのあり方とは?

UiPath株式会社
コミュニティマネージャー 渡辺 俊平さん
UiPath Friendsの主催者

UiPathは、2005年にルーマニアで創業した世界的なRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の販売会社です。 ニューヨークに本社を置き、世界各地に合計40以上のオフィスを構えています。

今回は、UiPath日本法人でユーザー主体のコミュニティ「UiPath Friends」を運営する渡辺さんに、コミュニティ運営についてお話をうかがいました。

※UiPath Friendsとは

UiPath FriendsはUiPath ユーザー有志によって運営される非営利の公式ユーザーコミュニティです。 UiPathに関する技術交流や勉強会を行い、UiPathユーザーの技術力向上に寄与していきます。

出典: https://uipath-friends.doorkeeper.jp/

双方向のコミュニケーションを求めて

「UiPath Friendsでは、コミュニティの双方向性を高めて、参加者から外に広がっているスタイルを目指しています。」 そう語るのは、UiPath Friendsコミュニティマネージャーの渡辺さん。

UiPath Friendsを立ち上げたきっかけ

渡辺:実はUiPath Friendsには前身となる活動があり、当時は「デベロッパーコミュニティ」という名前で、RPAの技術情報を伝えるイベントを不定期で開催していました。

日本法人が設立された2017年頃、日本ではちょうどRPAに注目が集まっていたので、イベントの参加者は徐々に100人、200人と増え、イベントの規模は大きくなりました。

一見すると順風満帆に見えますが、ここで思わぬ壁にぶつかってしまいます。 デベロッパーコミュニティでは、情報を外部に発信することでRPAの価値を広めていくことを目的としていましたが、参加者数が急増したことによって2つの課題がでてきました。 それは「イベントの一方通行性が強くなったこと」と「会場の広さが足りず参加するためには抽選が必要になったこと」です。

この状態では、イベントに参加できる人にしか情報が届かず、RPAの情報を外部に広めるという当初の目的を達成できませんでした。

そんな状況の2019年に入社し、解決策として「双方向性を高く」「参加者から外に情報が広がる」「ユーザー主体の」新しいコミュニティの立ち上げに着手しました。 それがUiPath Friendsです。

コミュニティ管理ツールの選定

新しくコミュニティを立ち上げるに当たって、コミュニティ管理ツールの導入も検討していました。 当時、イベントを開催する際は参加者リストをエクセルで管理したり、イベントページを作成したり、イベントの案内を過去参加者に送付したりと、とても工数がかかっていました。 当日の運営もイベント会社にアウトソーシングしていたので、時間とお金双方でコストがかかっている状態でした。

Doorkeeperとの出会い

これらの課題を解決するためのコミュニティ管理ツール(イベント運営ツール)を探していた中で、Doorkeeperと出会いました。 候補は複数ありましたが、Doorkeeperを採用した理由は3つです。

1つ目が、対象をエンジニアに限定していなかったことです。 UiPathの利用者にはもちろんエンジニアも含まれますが、エンジニア以外の事務職の人などにも積極的に利用してほしいと考えています。 他のコミュニティ管理ツールは、エンジニアが利用しているイメージが強かったです。

2つ目が、UIが良く使いやすかったことです。 UiPath Frendsはユーザー主体のコミュニティです。有志のユーザーが管理者になり、その方たちをUiPathのコミュニティマネージャーがサポートしています。 ですので、ユーザーの使いやすさを重視していました。

3つ目が、チケットの無償・有償チケットやチェックイン機能が扱いやすく、誰でも使いこなせることができたからです。

Doorkeeperを採用したことで

Doorkeeperを採用したことによる一番大きい成果は、マーケティング担当・ウェブ担当・イベント会社に依頼しなくても、イベントの企画・運営ができるようになったことです。

UiPath Friendshはユーザー主体のコミュニティなので、基本的にユーザーがイベントの企画・運営を行います。Doorkeeperがあることで、ユーザー主体でサイト制作やイベントの告知、集客、当日のオペレーションができるようになりました。

イベントページの作成も、案内の送付も過去の制作物をテンプレートにして作成できるので、制作の難易度が下がっています。

また、イベント会社ではなくユーザーとイベントを作ることによって、ユーザー視点でのアイデアが出るようになり、イベントの質・量の向上にもつながりました。

さらに、ユーザーがDoorkeeperを利用することで、ユーザー自身でスピーディーに進めることもできるようになりました。

UiPath Friendsの活動内容

UiPath Friendsは、ユーザーの発信機会を多く設けることを意識して運営しています。

現在、UiPath Friendsでは「UiPath Friends 全国」というオンラインとオフラインのハイブリッドのイベントを2,3ヶ月に一回のペースで開催しています。UiPath Friends 全国がない月にはUiPath Friends 女子部やUiPath Friends 関西、UiPath Friends 九州、特定の製品の技術をテーマにした勉強会や自習室・相談会スタイルのもくもく会などを開催しています。

ユーザー自身が発信できる機会を設けることを心がけていて、毎回、イベントの中で気付きや学びを発信してもらっています。 最初のイベントの参加者は50人程度でしたが、今ではハイブリッドで100人前後の方が毎回参加されています。

イベントの運営方法

UiPath Friendsの運営メンバーは30人で、東京から九州まで日本全国におり、イベントを開催する際は都度、UiPath Friends内でメンバーを募っています。

例えば「九州で開催するから九州の人」「東京だったら東京に近い人」「春先に忙しくなりそうだから冬のイベントに携わりたい」などです。

このような形でイベントごとにチーミングをして運営しており、それをコミュニティマネージャーがサポートする形をとっています。

コミュニティマネージャーは、UiPath社内の最新情報やイベントに適したスピーカーをアレンジしています。

その他には、コミュニティで活躍するユーザーにUiPath社のイベントに登壇いただいたり、ラスベガスで行われたUiPath FORWARD 5という国際カンファレンスにコミュニティメンバーとともに参加したりしています。 ラスベガスの国際カンファレンスでは、他国のユーザーと交流したり、カンファレンスからユーザーが体感し学んだ内容を現地から日本へライブ配信したりしていました。

コミュニティでは、年1回の年次カンファレンスUiPath Friends Festivalを開催しています。 昨年からはハイブリッド形式で開催し、スピーカー約40名が自動化ノウハウについてオープンに発信し、400名を越える全国のコミュニティメンバーが集い、自動化仲間を見つける機会として大いに盛り上がりました。

コミュニティを立ち上げたい人に向けて

コミュニティの立ち上げでは「Just do it(行動あるのみ)」の精神が大事であるとCMC_Meetupで学びました。

何をすればいいかわからない時は、コミュニティを立ち上げる前でも、自社の製品・サービスに熱い思いを持っている人に話を聞くなど、何でもいいのでアクションを起こしてください。

会社としてコミュニティをどう位置づけるのかは様々な検討事項がありますがで、コミュニティ運営は必ず中長期的なビジネスにプラスになります。

まずはユーザーの知見や体験談を共有して学び合うこと、製品のフィードバックを集めることや、カスタマーサクセスの視点でLTV(ライフタイムバリュー)の増加に役立てることなど、どこか一つに重点を置いて始めてみるといいと思います。

実際にUiPath Friendsを立ち上げた時は、ファーストピンになるユーザーさんに企画のミートアップという形で、「今までやってた勉強会をもっとユーザーさん主体で新しく立ち上げます。そういうのを一緒にやりませんか」とお声がけさせていただくところから始まりました。

その時に一緒にやりたいと仰ってくださった方たちが、先程お話したコミュニティの運営メンバーの中心になっています。

少しでもコミュニティを立ち上げてみたいという方は、「Just do it」の精神で小さなことでも構わないのでアクションを起こしてみてください。

Doorkeeperでは、申し込み機能、メンバー管理、出欠管理などイベントを主催するために役立つ機能を豊富に提供しています。

Doorkeeperでコミュニティやイベントを運営すれば、参加者の管理や受付、支払いの管理などがぐっと簡単になり、これまで手間や時間がかかっていた作業をスムーズに実行できます。よりよいイベントの運営のため、Doorkeeperを使ってみませんか?